電気代が払えないとどうなるのか|滞納するリスクと対処法を解説

この記事の監修者
小林 恵
貸金業務取扱主任者、日本FP協会認定ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー、DC(企業年金)プランナー
みんなのモビット担当
関西学院大学社会学部卒。情報通信関連の会社に勤務の後、貸金業務取扱主任者資格を取得。セミナー講師や家計相談を中心に活躍中。近年ではオンライン家計相談も開催するなど、幅広いお客様のマネーに関する問題を解決している。
電気代が払えない場合、電力会社による送電停止がおこなわれます。その結果、冷暖房設備を利用できない、スマートフォンが充電できない、テレビを見ることができないなど日常生活に支障をきたしてしまいます。
この記事では、電気代の支払いができない場合に起こり得るリスクや、支払いができない場合の対処法について解説します。
電気代が払えない場合に起こる主なリスク
電気代が払えないでいると、以下のようなリスクが発生します。
主なリスク
- 送電停止による生活や健康面への影響
- 遅延損害金の発生
- 信用情報への登録
1.送電停止による生活や健康面への影響
電気代を払えないでいると、いずれ送電が停止されてしまいます。送電が停止されてしまうと、生活に必要な電気が一切使用できなくなります。
そのため、室内の明かりは消え、テレビをみることも携帯電話を充電することもできないなど日常生活に支障をきたすようになります。また、食事を取るための自炊設備も使用できなくなってしまうでしょう。
もし、電気のない生活が長引けば、健康面での影響も懸念されます。夏場であればエアコンを使用できず、冬場であれば暖房器具を使用できないといった影響があります。
さらに、入浴ができなかったり、食事を摂ることができなかったりするなど、日常生活に様々な影響を及ぼします。万が一、送電が停止されている間に何らかの災害が発生した場合は、テレビなどで情報を得ることすらできません。
このように電気はとても大切なライフラインの1つであるため、送電が停止されてしまえば生活や健康面で多大な影響を与える可能性があります。
2.遅延損害金が発生する可能性がある
電気代を滞納した場合、電力会社によっては遅延損害金を請求されてしまいます。たとえば、東京電力の場合は支払い期日の翌日から実際に支払いがあった日までの期間、年率10.0%の割合で遅延損害金が加算されて請求されます。
- 遅延損害金
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約定返済日に遅れてしまった場合に発生する損害金を指します。カードローンやクレジットカードのキャッシングの多くは、返済が遅れると、約定返済日の翌日から遅延損害金を支払う必要があり、遅延損害金利率は概ね年20.0%となっています。
遅延損害金は、本来であれば支払う必要のない費用です。電気代の滞納を繰り返していれば、その分出費がかさむことになるため、できるだけ期日内に支払うように心掛けてください。
3.信用情報に登録される

電気料金の滞納をしただけで信用情報へ登録されることはありませんが、電気代の支払い方法次第では、信用情報機関に登録されます。たとえば、電気代をクレジットカード払いに設定していた場合、電気代を払えない=クレジットカードの利用代金を払えないということになります。
- 信用情報
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クレジットカードやローンの申込、利用状況等に関する情報を指します。金融機関や信用情報機関によって管理され、貸付審査や信用評価に利用されます。
そのため、クレジットカード延滞履歴が信用情報に登録されてしまいます。もし信用情報に遅延履歴が残ってしまうと、今後のローン契約時等にも影響するためこの点には十分注意する必要があります。
電気代が払えない場合の対処法
電気代が払えない場合は、以下の対処法をご検討ください。
電気代が払えないときの対処法
- 電力会社へ相談をする
- 生活福祉資金貸付制度を利用する
- カードローンなどを利用する
電力会社へ相談をする
電気代の支払いができない場合は、その事実が判明した時点ですぐに各電力会社へ相談してください。支払可能日が明確になっていれば、支払い猶予を認めてもらえる可能性があります。
たとえば、「次の給料日には支払いできるが、今日中に支払わなければ電気が止められてしまう…」といったような場合には、まずは電力会社へ相談しましょう。次の給料日に支払うことを約束すれば、支払い期限を猶予してもらえる可能性があります。
ただし、その給料日までに支払いをしなかった場合は、直ちに送電停止となる可能性があるため注意してください。
また、電気は日常生活に必要不可欠なライフラインの1つです。そのため、ある程度の事情は考慮してもらえる可能性もあるかもしれません。支払いできないからといって連絡しないなど誠実に対応していなければ、結局送電停止に至ってしまいます。
生活福祉資金貸付制度を利用する
電気代の支払いが難しい場合は、公的融資制度である生活福祉資金貸付制度の利用を検討してください。この制度は何らかの事情で経済的に困窮している世帯を対象に、生活資金等の一部を貸し付けている制度です。
電気代を払えない等、生活に困窮している場合は利用できる可能性が非常に高いため、まずは相談してみてはいかがでしょうか。
なお、生活福祉資金貸付制度の概要は以下のとおりです。
項目 | 詳細 |
---|---|
相談先 | お住まいの地域の社会福祉協議会(市区町村役場にあります) |
借入金額 | 生活資金の場合15万円〜20万円(世帯人数による) |
金利 | 保証人の有無によって変化(いなくても借りられます) |
融資までの期間 | 1ヶ月程度かかる場合もあり |
生活福祉資金貸付制度は、申請してから借入まで1か月程度かかる場合があります。この間に送電停止の通知が来ている場合は、状況を説明し、電気の継続使用を依頼してください。
カードローンを利用する
働いていて収入があれば、カードローンが利用できるかもしれません。SMBCモビットのカードローンであれば、申込をいただいたその日のうちに借入できる可能性があります。WEB経由でお申込をいただいた場合は、最短15分程度融資まで可能です。(※)
※お申込の時間帯や審査の状況により、融資完了までにお時間がかかる場合があります
借入方法は、ローソンATMやセブンATMの利用のほか、振込キャッシングにも対応しています。ご都合のよい方法でご利用いただくことができ、電気代の支払いに充てていただくことも可能です。
- 振込キャッシング
-
「振込融資」とも呼ばれ、銀行口座への振込を依頼してカードレスでお金を借りる方法です。 WEB上や電話で依頼をするため、借入時に手間がかからない点が大きな特徴です。
電気代の支払いを忘れてしまう場合の対処法
電気代の支払いを払込用紙でおこなっていると、「うっかり支払いを忘れてしまった」というようなこともあるかもしれません。うっかり忘れていたとしても、すぐに気づいて支払いをすれば問題はありません。
しかし、毎月の支払いが習慣になっていなければいつかは支払いを失念し、もしかしたら送電停止の状況に陥ってしまうかもしれません。そこで、支払いをつい忘れてしまいがちな場合には、以下の方法をご検討ください。
電気代を忘れないための対処法
- 口座振替サービスを利用する
- クレジットカード支払いを利用する
- 支払日を決めておく
口座振替サービスを利用する
電力会社では、電気代の支払い方法を口座振替でできるサービスが提供されています。そのため、口座振替手続きをしておけば、「うっかり忘れていた」という状況を防ぐことができます。
一度口座振替手続きをしなければならないため、なかなか手続きに踏み切れないかもしれません。しかし、電気代の支払い忘れを回避するためにも、希望するようであれば口座振替の手続きを済ませておきましょう。
手続き完了後は、預金口座の残高さえあれば自動的に支払いがおこなわれます。そのため、給料支払い口座を口座振替先に設定しておけば残高不足による引き落とし不能を回避できるでしょう。
クレジットカード支払いを利用する
電気代は、クレジットカードで支払うこともできます。この方法も、手続きが必要となりますが、その後は自動的に引き落としがおこなわれるためとても便利です。
また、クレジットカード払いの場合は、クレジットカード会社のポイントが貯まるのもメリットです。毎月発生する支払いであるため、ポイントも貯まりやすく、お得に利用できるため検討してみるとよいかもしれません。
支払日を決めておく
口座振替やクレジットカードの支払い手続きが煩雑であると感じるようであれば、現金による支払いが必要になります。ただし、支払日を決め、計画的に管理することが大切です。
たとえば、他の公共料金と合わせて給料日に支払いを済ませる方法を検討してはいかがでしょうか。電気代金の支払い期日は長めに設定されているため、給料日までに支払えば遅延状態になりません。
よくある質問
Q.電気契約の解除になる可能性はありますか?
A.強制解約となる場合があります。
電気代を払えずに長期間滞納していた場合、電力会社から契約の解除をされてしまう場合があります。ただし、契約解除後もすべての支払いが完了した場合は再契約が可能です。
再契約は可能であるものの、契約を解除されてしまえば当然電気は使えません。改めて契約をする際には、改めて手続き等が必要になり、煩わしさを感じるはずです。そのため、契約解除となる前までに確実に支払いを完了させておきましょう。
Q.支払い完了後はすぐに電気が復活しますか?
A.電力会社によって異なります。
支払いが完了したあと、すぐに送電が開始するかどうかは契約している電力会社によって対応が異なります。一般的な電力会社の場合は、電話連絡をすればすぐに復活します。
また、送電に関する電話は24時間対応している電力会社が多いため、夜間や早朝に支払いを済ませた場合であっても、すぐに送電が開始される可能性が高いです。
ただし、電力会社によるタイミング次第では、すぐに送電が開始されない可能性もあります。実際にどのタイミングで送電が開始・復旧となるかについては、各電力会社へ直接問い合わせましょう。
Q.支払いを約束することで送電停止を回避できますか?
A.その可能性が高いです。
すぐに支払いが難しい場合であっても、電力会社へ相談をして支払日を約束することで送電停止を回避できる可能性があります。ただし、改めて設定した期日までに支払いをしなければ、すぐに送電停止となる場合もあります。
また、猶予してもらえる期間は各電力会社との相談次第となります。数日〜1週間もしくは10日程度であれば待ってもらえる可能性は高いですが、数か月単位の猶予には応じてもらえないため注意してください。
Q.電気代が高すぎて払えません。どうしたらよいですか?
A.節電を心がけましょう。
電気代の高騰した場合により、家計を圧迫している世帯が多くなるでしょう。しかし、電気代は資源の不足や社会情勢によって増減してしまいます。
しかし、電気はライフラインとして非常に重要な役割を担っており、使用しないわけにはいきません。
そのため、根本的な解決方法としては節電を心がけるしかありません。エアコンの温度設定を変えたり、使用していない電化製品の電源を切るなど意識を変えることで節電ができるでしょう。
また、節電以外の部分で節約することを心がけてみてもよいかもしれません。たとえば、普段の食費やその他の節約等で家計状況が改善されるでしょう。
Q.送電停止による損害は賠償してもらえますか?
A.賠償してもらえません。
送電が停止されてしまうと、たとえば冷蔵庫の中のものが腐ってしまったり、携帯電話が充電できずに仕事ができないなどの影響が出る可能性が考えられます。また、明かりがつかずに暗い部屋の中でつまずいてゲガをするかもしれません。
これらに対する賠償責任は、電力会社にはありません。あくまでも、責任は個人で負うことになります。
送電が停止となるそもそもの原因は、契約者が期日までに電気代を支払わなかったことによるものです。電力会社には落ち度がないため、賠償を請求しても認められることはありません。
電気代の支払いはSMBCモビットのカードローンをご利用ください
支払い期日を2か月程度過ぎてもなお電気代の支払いが確認できない場合は、電力会社によって送電を停止されてしまう可能性があります。万が一送電が停止されてしまうと、健康面や生活面で大きな影響を与える要因となり得ます。
日常生活において電気はとても大切であるため、かならず支払いをして常に利用できる状態にしておかなければなりません。
もし、近い将来に収入があり、支払いできる見込みがあるならばすぐに電力会社へ連絡し、支払い猶予の相談をしましょう。もし、支払いできる見込みがないのであれば、カードローンの利用等、その他の資金調達方法を検討する必要があるでしょう。
SMBCモビットのカードローンであれば、最短即日融資にも対応しています。そのため、すぐに借りたいと考えている方にも向いています。ぜひご活用ください。
※お申込の時間帯や審査の状況により、融資完了までにお時間がかかる場合があります
監修者コメント
小林 恵
賃金業務取扱主任者 みんなのモビット担当
カードローンも電気代と同じく毎月の支払いが必要なため、きちんとした返済計画を立てることが大切です。まずは、SMBCモビットが提供しているような返済シミュレーションを利用して、無理なく返済できるか確認してみてください。