健康保険証のみでお金を借りられる?提出できる書類や注意点を解説
この記事の監修者
高橋 孝治
貸金業務取扱主任者有資格者・国会議員政策担当秘書有資格者・法学博士
みんなのモビット担当
貸金業務取扱主任者の資格を保有する金融領域に関しての専門家。専門知識を活かしマネーに関するあらゆる相談に対応。また、金融の資格に加え、行政書士や特定社労士の資格も保有し、「法学博士」取得の法学研究者でもある。多岐にわたる知見を活かしあらゆる法律を研究するなど活躍中。
この記事でわかること
- 健康保険証のみでお金を借りることは難しい
- 運転免許証やマイナンバーカードがあればカードローンの申込が可能
- 借入希望額によっては収入証明書類も必要になる
カードローンの審査を受ける際は、本人確認書類の提出などの本人確認手続きが必要です。
健康保険証は、これまで本人確認書類として利用できました。しかし、マイナ保険証への移行に伴い、犯罪収益移転防止法施行規則の「本人確認書類」から「健康保険証」が削除されたことで、2025年12月2日以降は健康保険証のみでの借入ができなくなります。
本記事では、健康保険証でお金を借りられない理由や、健康保険証の代わりに本人確認書類として提出できる書類、提出時の注意点を解説します。運転免許証を持っておらず、これまで健康保険証を本人確認書類として利用していた方もぜひ参考にしてください。
コラムの目次
健康保険証でお金を借りることはできない
2025年12月2日以降、健康保険証でお金を借りることは原則としてできません。
健康保険証の新規発行は、2024年12月1日をもって廃止されました。これは、マイナ保険証(マイナンバーカードでの健康保険証利用)を基本とする仕組みに変わったためです。
そのため、借入の審査を受ける際は、健康保険証以外の本人確認書類を用意しましょう。
健康保険証は法令上の「本人確認書類」から削除された
マイナ保険証への移行に伴い、犯罪収益移転防止法施行規則の「本人確認書類」から「健康保険証」が削除されました。
犯罪収益移転防止法とは、マネー・ローンダリングやテロ組織への資金流入を防止するための法律です。
金融機関はこの法律に基づき、契約時に本人確認を行う必要があります。そのため、健康保険証での本人確認はできなくなります(2025年12月2日以降)。
本人確認書類があればカードローンの申込が可能
今後、健康保険証でお金を借りることはできなくなりますが、その他の本人確認書類があれば、カードローンの申込が可能です。
主な本人確認書類として以下の3つが挙げられます。
本人確認書類として提出できる主な書類
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- パスポート(※)
※2020年2月4日より前に申請されたもの
実際に提出できる書類はカードローンによって異なるため、あらかじめ各金融機関のホームページなどで確認しましょう。
運転免許証
多くの金融機関では、現住所が記載された運転免許証があれば、スムーズに本人確認を完了できます。有効期限内であることを確認のうえで提出しましょう。
また、変更事項がある方は裏面のコピーもあわせて提出します。
SMBCモビットでは、運転免許証でのお申込も可能です(※)。
(※)本人確認書類2点や収入証明書類の提出が必要となる場合もございます。
マイナンバーカード
マイナンバーカード(個人番号カード)は、個人番号が記載されたICチップ付きカードです。
券面には、顔写真に加えて氏名・住所・生年月日が記載されており、多くの金融機関で本人確認書類として提出できます。裏面に記載されたマイナンバーは、本人確認をおこなううえで不要な情報のため、表面のみ提出しましょう。
なお、顔写真のない通知カード(個人番号を通知するための紙製のカード)は、本人確認書類として利用できません。
パスポート
パスポートも本人確認書類として提出できますが、「2020年2月4日より前に申請されたもの」に限られます。
2020年2月4日以降に申請されたパスポートには住所記載欄がないため、本人確認書類として利用できません。
パスポートで申込する際は、顔写真・住所記載欄のページを提出しましょう。
本人確認書類のみでお金を借りる場合の注意点
金融機関によっては、本人確認書類のみで申込できる場合もありますが、注意すべき点も存在します。スムーズに借入するために、以下の3点を押さえましょう。
本人確認書類を提出する際の注意点
- 補完書類の提出を求められる場合がある
- 機微情報などは見えないように加工する必要がある
- 収入証明書類の提出が必要なケースがある
金融機関が本人確認書類で確認するのは、氏名・住所・生年月日などの基本的な個人情報です。ただし、第三者に知られるべきではない情報も記載されている場合があります。
補完書類の提出を求められる場合がある
本人確認書類に記載の住所が現住所と異なる場合は、補完書類の提出を求められることが一般的です。補完書類として認められる書類には、主に以下のものがあり、現住所の記載があるものに限られます。
補完書類の一例
- 住民票の写し
- 印鑑証明
- 戸籍謄本・抄本
- 公共料金の領収書
- 国税・地方税の領収書または納税証明書
- 各種健康保険料の領収書
ただし、金融機関によって補完書類として認められる書類は異なります。発行日が古いものは補完書類として認められない場合があるため、各金融機関に確認しましょう。
また、金融機関や書類の提出方法などによっては、本人確認書類が2点必要な場合もあります。
機微情報などは見えないように加工する必要がある
本人確認書類を提出する際は、個人情報保護のために機微情報などをマスキングして隠すなどの対応が必要になります。
本人確認書類には、氏名・住所・生年月日など基本的な個人情報のほかに、第三者に不必要に知られるべきではない情報が記載されています。これらを機微情報と呼びます。
機微情報は金融機関に提示する必要はありませんので、マスキングして提出しましょう。
▼マスキングして提出する情報の例
| 本人確認書類 | 隠して提出する主な情報 |
|---|---|
| 運転免許証 | ・免許の条件欄 |
| マイナンバーカード | ・個人番号 |
なお、金融機関は法令に基づき、本人確認に必要な情報のみを取得するため、機微情報を加工せずに提出してしまった場合でも、自主的にマスキングをおこない、必要な情報のみを取得しているため、個人情報の漏洩につながる心配はありません。
マスキングのやり方は、文字が透けない素材の紙や付箋、テープなどを使うのが一般的です。
収入証明書類の提出が必要なケースがある
借入希望額によっては、本人確認書類に加えて収入証明書類の提出が必要となる場合があります。
貸金業者(消費者金融や信販会社など)のカードローンに申込する際、以下のいずれかに該当する方は、貸金業法に基づいて収入証明書類の提出が必要です。

また、上記に該当しなくても、金融機関の判断で提出を求められるケースもあります。収入証明書類として提出できる主な書類は以下のとおりです。
収入証明書類の例
- 源泉徴収票の写し
- 税額通知書の写し
- 所得証明書の写し
- 確定申告書の写し
- 給与明細書の写し(直近2カ月分)(※)
(※)賞与支給のある方は、年間の賞与額(夏・冬、各々)が確認できる賞与明細書も用意しましょう
スムーズに提出できるようあらかじめ用意しておきましょう。
よくある質問
Q.有効期限内の健康保険証でも利用できませんか?
A.2025年12月2日時点で有効期限が切れていなくても、本人確認書類として利用できません。
また、2025年12月2日までに健康保険証の有効期限が切れた場合は、その時点で本人確認書類として利用できなくなります。
Q.健康保険証しか持っていない場合はどうすれば良いですか?
A.マイナンバーカードを発行しましょう。
マイナンバーカードは、パソコン・スマートフォンや郵便、街中に設置された証明写真機から発行を申請できます。ただし、交付申請から交付通知書が届くまでおおむね1カ月かかるため、余裕をもって申請しましょう。
なお、交付通知書とは、市区町村がマイナンバーカードの交付の準備ができた旨を知らせる通知書です。マイナンバーカードを受け取るには、交付通知書や本人確認書類などを持ち、交付場所に出向く必要があります。
マイナンバーカード申請時に提出できる主な本人確認書類は以下の通りです。
マイナンバーカード申請時に本人確認書類として提出できる主な書類
- 運転免許証
- 住民基本台帳カード(写真付き)
- パスポート
- 身体障害者手帳
- 在留カード(写真付き)
- 健康保険証
- 年金手帳
- 年金証書
本人確認書類で申込が可能なSMBCモビットをご検討ください
健康保険証の発行停止・マイナ保険証への移行に伴い、犯罪収益移転防止法施行規則の「本人確認書類」から「健康保険証」が削除されました。そのため、2025年12月2月以降、健康保険証での借入ができなくなります。
ただし、運転免許証、マイナンバーカードなどを用意できれば、本人確認書類のみで借入できる場合があります。
条件によっては収入証明書類の提出が必要となるケースもあるため、スムーズに手続きを進められるようあらかじめ確認しておきましょう。
SMBCモビットは、本人確認書類でのお申込が可能なカードローンです。(※1)申込から最短15分でご融資できるため、お急ぎの方もぜひご検討ください。(※2)
(※1)本人確認書類2点や収入証明書類の提出が必要となる場合もございます
(※2)お申込の時間帯や審査の状況により、融資完了までにお時間がかかる場合があります
