おまとめローンの審査は厳しいのか?正しい活用方法と利用の流れ
この記事の監修者
荒井 美亜
貸金業務取扱主任者、2級FP技能士、税理士科目合格者、日商簿記1級、全経簿記能力検定上級
みんなのモビット担当
立教大学経済学部卒、立教大学大学院経済学研究科修了(会計学修士)。出版社、Webマーケティングの会社に従事する中で様々な金融関連の資格を取得。クレジットカードやファクタリングの知識も持ち合わせ、お客様からマネー相談を受けた経験も多数。
おまとめローンとは、複数ある借入をひとつにまとめるローン商品のことです。商品の性質上、借入金額が大きくなるため、慎重な審査がおこなわれます。
今回は、おまとめローン審査の基準や重要視されているポイント、さらに利用の流れについて解説します。
おまとめローンの審査は厳しい?
おまとめローンの審査基準は公表されていません。しかし、どのおまとめローンも厳正な審査をした上で、融資の可否を判断しています。
まずは、おまとめローンの審査について解説します。
また、現時点で複数社からの借入があり、利息負担を軽減したいと考えている方は、SMBCモビットのおまとめローンをご検討ください。SMBCモビットの貸付条件は以下の通りです。
項目 | 貸付条件 |
---|---|
金利 | 年3.0%〜18.0% |
利用限度額 | 800万円 |
遅延損害金 | 年20.0% |
担保・保証人 | 不要 |
返済方法 | 元利定額返済方式 |
ご返済期間・回数 | 最長60回(5年)ただし、返済能力、契約内容その他の事情にかんがみ、 最長160回(13年4カ月) |
おまとめローンの審査基準は公表されていない
おまとめローンの審査基準は公表されていないため、各金融機関によって審査基準は異なり、比較することはできません。
たとえば、A社のおまとめローン審査で否決された場合であっても、B社の審査に通るという可能性はあります。このとき、「A社の審査は厳しいけど、B社の審査は甘かった」と感じるかもしれませんが、実際は「B社の審査基準を満たしていた」という意味になるのです。
中には、B社の審査は落ちたけどA社の審査は通った、というケースもあり得ます。つまり、一概に審査の厳しさを判断することはできません。あくまでも、各金融機関の審査基準を満たしているかどうかを基準に慎重な審査がおこなわれます。
審査は慎重におこない融資可否を判断される
おまとめローンは「複数の借入をまとめる」というローンの性質上、借入額が大きくなる可能性が高いです。そうしたローンの特徴もあり、各金融機関では慎重な審査がおこなわれます。
たとえば、一般的なカードローンであれば借入金額が数十万円程度の小口融資にも対応しています。
ただし、おまとめローンの場合は商品の性質上、数百万円程度の借入になるケースも多く、通常は担保や保証人は不要です。
金融機関は、金額に関わらず慎重な審査をすることは変わりませんが、おまとめローンの審査は決して甘くはないという認識は持っておきましょう。
おまとめローンの審査で重要視されるポイント
おまとめローンの審査で重要視されるポイントは、以下のとおりです。
審査で重要視されるポイント
- 1.返済能力の有無
- 2.個人信用情報の履歴
1.返済能力の有無
おまとめローンの審査をする際は、返済能力の有無が重要視されます。以下のような情報から、申込者に返済能力があるのかを総合的に判断します。
返済能力の有無を判断する情報
- 勤務先情報
- 住居情報
- 収入状況
- 家族状況
- 他社借入状況
おまとめローンは借入額が大きく、完済までの期間も長期間となる特徴があります。そのため、確実に完済できる見込みがあるかどうかを審査しています。
勤務先情報や収入状況では、企業規模や雇用形態、年収などを確認し、返済能力の有無を判断しています。
他社借入状況では、おまとめローンの対象となる借入以外についても確認しており、総合的に返済能力の有無が判断されます。たとえば、自動車ローンや住宅ローン、クレジットカードのショッピング枠(リボ払いや分割払い)などが該当します。
- ここに注意
-
一般的には、おまとめローンで1つにまとめた時の返済金額が、収入に占める割合を計算した上で、返済能力の有無が判断されています。
もし、「返済能力がない」と判断された場合は、審査に通過できません。「返済能力がある」と判断された場合は、返済能力の基準は満たしていることになります。
2.信用情報の履歴
おまとめローンの審査をする際は、必ず信用情報を確認します。信用情報の履歴に異動情報が登録されている場合は、審査を受ける際に不利となる可能性が高いでしょう。
- 信用情報
-
クレジットカードやローンの申込、利用状況等に関する情報を指します。金融機関や信用情報機関によって管理され、貸付審査や信用評価に利用されます。
- 異動情報
-
ローン商品や分割払いの返済に対して、長期間の滞納または、債務整理や破産してしまった状態のことです。信用情報機関にネガティブな情報として一定期間登録されます。この情報のことを異動という場合もあります。
もし、現時点で他のローンの支払い遅れ等がある場合は、審査通過は難しいでしょう。
おまとめローンを活用するメリット
おまとめローンは上手に活用することで、今ある借入の返済負担を軽減することができます。主なメリットとして考えられるのは以下の通りです。
主なメリット
- 1.金利が下がる
- 2.毎月の返済額を少なくできる可能性がある
- 3.複数あった返済日が1回になる(管理しやすくなる)
1.金利が下がる
利息制限法という法律では、上限金利を以下のように定めています。
借入金額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年率20.0% |
10万円以上100万円未満 | 年率18.0% |
100万円以上 | 年率15.0% |
たとえば、カードローンA社・B社それぞれから50万円ずつ借りていた場合、借入合計額は100万円です。しかし、それぞれの上限金利が18.0%であれば、合計100万円を借入しているにもかかわらず、それぞれのカードローンを年率18.0%で利用している可能性があります。
一方、A社・B社を1社にまとめた場合、上限金利は15.0%まで引き下げられます。つまり、金利が3.0%引き下がり、今までと同じ金額で返済を続けた場合、総支払金額を減らすことができます。
2.毎月の返済額を少なくできる可能性がある
おまとめローンにより、毎月の返済額を引き下げられる可能性があります。たとえば、おまとめローンによって金利が引き下がることにより、毎月の返済金額が軽減されるケースがあるのです。以下は、その参考例です。
上記画像にあるように、A社・B社・C社それぞれで、合計100万円の借入があるとします。それぞれ、年率17.0%や18.0%の条件で借入をしているものを、一つにまとめることで、年率14.0%の金利に変更できるといった例です。
毎月の返済金額が減るだけでなく、毎月の返済回数も減らすことができます。
ただし、返済金額を減らしすぎると、結果として総支払金額が増える可能性があるため注意してください。
3.複数あった返済日が1回になる(管理しやすくなる)
複数の金融機関から借入をしている場合、利用しているローンの数だけの返済日が存在することになります。もし3社で借入をしているなら、月に3回は返済タイミングが訪れます。
おまとめローンは複数の借入を1つにまとめるため、当然ながら返済日も月に1回になります。これにより返済の手間が省けるだけでなく、管理がしやすくなるというメリットもあります。
おまとめローンはSMBCモビットをご検討ください
現時点で複数社からの借入があり、利息負担を軽減したいと考えている方は、SMBCモビットのおまとめローンをご検討ください。
商品概要 | 詳細 |
---|---|
金利 | 実質年率3.0%〜18.0% |
商品限度額 | 800万円 |
返済期間 | 最長13年4か月(160か月) |
利用条件 | 満年齢20才〜65才の安定した収入のある方 |
対象となる借入 | 消費者金融・クレジットカードでのキャッシング |
おまとめローン利用までの流れ
一般的におまとめローンを利用する方法として、おおまかな流れは以下のとおりです。
おまとめローン利用の流れ
- 1.商品を提供している金融機関や消費者金融へ申込
- 2.金融機関で仮審査・本審査を受ける
- 3.審査通過後に融資を受ける
- 4.返済後の領収書や解約証明書を提出
1.商品を提供している金融機関や消費者金融へ申込
はじめに「おまとめローン」という商品を提供している金融機関などへの申込を開始します。
おまとめローンは、消費者金融の他、銀行やろうきんなど様々な金融機関で提供されているため、申込先をよく検討しましょう。
なお、一般的なカードローンをおまとめローン代わりに利用する方法もあります。カードローンの使途は定められていないため、「ひとつにまとめる」といった目的で利用をしても問題はありません。
ただ、おまとめローンは例外貸付であり総量規制の対象外であるのに対して、カードローンはその対象となるため、希望通りの金額を借りられない可能性があるので注意しましょう。
2.金融機関で仮審査・本審査を受ける
おまとめローンを提供している金融機関等に申込をすると、審査がおこなわれます。審査に通過した場合は、契約手続きをおこなって融資を受けます。
3.審査通過後に融資を受ける
審査に通過すると、他社返済に必要となる金額が借入できるようになります。実際の借入手続きは、自分の口座に振り込まれるパターンと、貸出先が返済先に対し、お客さま名で直接振り込むパターンがあります。
SMBCモビットのおまとめローンの場合は、後者(直接金融機関へ返済)を採用しているため、振込や領収書等の提出をする手間がありません。
4.返済後の領収書や解約証明書を提出
自分自身の口座に直接振り込まれて返済をする場合、ほとんどの金融機関等で以下の書類提出を求められます。
提出書類
- 領収書
- 解約証明書
領収書は、自身の口座に振り込ま柄れた資金をきちんと返済に充てたことを証明するための書類となります。
おまとめローンは、完済と解約を前提とした融資をしていることもあり、それを証明するためにいずれかの書類の提出を求められる可能性があります。事前に確認した上で、必要に応じて発行を依頼しましょう。
おまとめローンの選び方
おまとめローンを選ぶ際は、以下を基準に選ぶと良いでしょう。
おまとめローンの選び方
- 1.おまとめ可能な借入の種類で選ぶ
- 2.金利で選ぶ
- 3.毎月の返済額で選ぶ
- 4.借入限度額で選ぶ
1.おまとめ可能な借入の種類で選ぶ
おまとめローンでまとめられる借入の種類で選ぶ方法です。おまとめローンは、すべての借入が対象になるわけではなく、まとめられるもの・まとめられないものがあります。
たとえば、一般的に「借入」と呼ばれているものは以下のとおりです。
一般的な借入
- カードローン(消費者金融・銀行)
- クレジットカードのキャッシング
- クレジットカードのショッピング(リボ・分割払い)
- 目的別ローン(医療ローン・自動車ローン・フリーローン等) など
一般的なおまとめローンでまとめられる借入は、カードローンとクレジットカードのキャッシングです。クレジットカードのショッピング枠については、おまとめローンを提供する各金融機関によってその対応が異なります。
また、目的別ローンについては、おまとめローンでのおまとめ対象にならないケースが多くなっています。
2.金利で選ぶ
おまとめローンを利用する際は、金利を基準に選ぶ方法もあります。一般的に、消費者金融よりも銀行のほうが、おまとめローン金利の上限が低めに設定されています。
おまとめローンの正しい活用方法として、「金利を引き下げて総支払い金額を軽減する」ことについて解説しました。総支払い金額の軽減効果を最大限活かすためにも、金利ができるだけ低いおまとめローンへ申込すると良いでしょう。
3.毎月の返済額で選ぶ
おまとめローンを利用することによって、毎月の返済金額が減る可能性があります。実際に、いくらまで減額できるかは、各金融機関によって異なるため、毎月の返済額で借入先を検討しても良いでしょう。
各金融機関が提供している返済シミュレーションを参考にすると、おまとめローン利用後にどの程度まで返済額を抑えられるのかを把握できます。
- 総支払い金額に注意
-
毎月の返済額ばかりに目を向けていると、総支払い金額が高くなる可能性があります。返済額が引き下がれば、毎月の生活に経済的な余裕が生まれる可能性はありますが、長期的な視点に立って、総支払い金額についても合わせて確認しましょう。
4.借入限度額で選ぶ
おまとめローンは複数社のローンをひとつにまとめる特性上、借入額が大きくなりやすい傾向があります。そのため、借入限度額も合わせて確認しておきましょう。
たとえば、ひとつにまとめたい借入の総額が300万円を超えるのであれば、300万円以上融資を受けられる貸出先に申込をしなければいけません。
なお、おまとめローンは総量規制の対象外であるため、年収の3分の1を超える借入が可能です。
- 総量規制
-
消費者金融やクレジットカード会社などを対象に設けられている法制度の1つです。返済能力を超えた過剰な貸付から消費者を守るために、「年収の3分の1を超える貸付の原則禁止」を定めています。
よくある質問
Q.おまとめローンと借り換えローンの違いは何ですか?
A.対象となる借入金や、利用する目的が異なります。
おまとめローンは、複数ある借入金をひとつにまとめるローン商品です。基本的には、カードローンやクレジットカードのキャッシングなど、現金借入をひとつにまとめるのが目的です。
ひとつにまとめることによって、金利の引き下げ、毎月の返済額の減額、返済管理の負担軽減などの効果があります。
一方、借り換えは1社のみの借入を別のローン(借り換えローン)に乗り換えるための商品です。たとえば、住宅ローン利用者が、今よりも金利の低い住宅ローンに乗り換えるローン商品を「借り換えローン」と呼びます。
Q.おまとめローン審査に落ちた場合の対処法はありますか?
A.専門家への相談を検討しましょう。
おまとめローンの審査に通らない原因は様々ですが、総合的に見て「返済能力がない」と判断されている可能性があります。
現時点でおまとめローンを利用しなくても返済できているのであれば、このまま返済を継続していくとよいでしょう。どうしても返済を続けていくことが難しいようであれば、弁護士などの専門家への相談も検討しましょう。
おまとめローンのご利用はSMBCモビットをご検討ください
おまとめローンは、複数ある借入をひとつにまとめることで、金利が引き下がったり返済管理を簡略化したりできる点がメリットです。
金利が引き下がることにより、毎月の返済金額や総支払い金額の低減に期待ができます。また、返済先をひとつにまとめることで、返済を忘れるリスクや返済に伴う手数料を減らせます。
これから、おまとめローンの利用を考えているのであれば、ぜひSMBCモビットのおまとめローンをご検討ください。
監修者コメント
荒井 美亜
賃金業務取扱主任者 みんなのモビット担当
複数社から借入をしていると、返済日の管理が難しいため、延滞をしたり、結果的に完済までの期間が長期化する可能性があります。おまとめローンの利用で、そういった問題が解消できるので検討してみてください。