おまとめローンとは?メリット・デメリットや審査項目を解説

この記事の監修者
荒井 美亜
貸金業務取扱主任者、2級FP技能士、税理士科目合格者、日商簿記1級、全経簿記能力検定上級
みんなのモビット担当
立教大学経済学部卒、立教大学大学院経済学研究科修了(会計学修士)。出版社、Webマーケティングの会社に従事する中で様々な金融関連の資格を取得。クレジットカードやファクタリングの知識も持ち合わせ、お客様からマネー相談を受けた経験も多数。
おまとめローンとは、複数ある借入をひとつにまとめる金融商品です。おまとめローンを利用することによって、金利の見直しにより毎月の返済負担が軽減するなどのメリットがあります。
この記事では、おまとめローンの概要や利用するメリット・デメリット、審査項目について解説します。
コラムの目次
おまとめローンとは「複数ある借入をまとめるローン」のこと

おまとめローンとは、複数ある借入をひとつにまとめる金融商品を指します。たとえば、A社・B社・C社からそれぞれお金を借りている方が、D社のおまとめローンを契約して、借入先を(D社)1社にまとめる商品となります。
おまとめローンを利用することによって、複数ある借入先がひとつになるため、返済計画が立てやすくなったり、利息の負担が軽減されたりする可能性があります。
SMBCモビットのおまとめローンについて

現時点で複数社からの借入があり、利息負担を軽減したいと考えている方は、SMBCモビットのおまとめローンをご検討ください。パソコンやスマートフォンからお申込でき、WEBで手続きを進めることができます。
また、5日、15日、25日、末日のいずれかから返済期日を選べるため、計画的にご返済いただけます。SMBCモビットのおまとめローンの貸付条件は以下の通りです。
項目 | 貸付条件 |
---|---|
金利 | 年3.0%〜18.0% |
利用限度額 | 800万円 |
遅延損害金 | 年20.0% |
担保・保証人 | 不要 |
返済方法 | 元利定額返済方式 |
ご返済期間・回数 | 最長60回(5年)ただし、返済能力、契約内容その他の事情にかんがみ、 最長160回(13年4カ月) |
なお、クレジットカードのショッピング枠は「借入」ではないため、基本的におまとめローンの対象になりません。
- ここに注意!クレジットカードの利用は「借入」になるのか?
-
クレジットカードを商品購入などの際に利用することは、「借入」ではありません。なぜなら、直接カード会社からお金を借りるわけではないからです。
おまとめローンの4つのメリット
おまとめローンを利用すると、金利や返済期間の見直しができる可能性があります。おまとめローンを利用する主なメリットは、以下のとおりです。

総返済額を抑えられる可能性がある
おまとめローンを利用することで金利が下がり、総返済額を抑えられる可能性があります。
貸付の際の金利は、利息制限法によって以下のように定められています。
借入金額 | 上限金利 |
---|---|
10万円未満 | 年20.0%以下 |
10万円以上100万円未満 | 年18.0%以下 |
100万円以上 | 年15.0%以下 |
たとえば、A社とB社からそれぞれ50万円ずつお金を借りている場合に適用される上限金利は年18.0%です。しかし、おまとめローンを利用して1社から100万円を借りた場合、借入金額が100万円を超えるため、金利を年15.0%以下まで抑えられます。
仮に、A社とB社から年18.0%で50万円ずつ借入していた場合は、1日あたり「約492円」の利息が発生します。しかし、おまとめローンを利用して金利が年15.0%まで下がった場合は、1日あたり「約410円」の利息になります。

毎月の返済額が軽減される可能性がある
複数の借入をまとめることで、毎月の返済額を軽減できる可能性があります。
複数社から借入している場合は、各金融機関が設定する約定返済額をそれぞれ返済する必要があります。
おまとめローンを利用することで借入先が1社になり適用金利が下がれば、結果的に毎月の返済額を軽減できる可能性があります。
ただし、毎月の返済額が軽減できたとしても、支払い回数や総支払金額が増える可能性もあるので、事前に返済期間や総支払金額については確認しておきましょう。
総量規制が適用されない
おまとめローンは総量規制の例外貸付に該当します。そのため、審査で返済能力があると判断されれば、法律上は年収の3分の1を超えた借入も可能です。

- 総量規制
-
消費者金融やクレジットカード会社などを対象に設けられている法制度の1つです。返済能力を超えた過剰な貸付から消費者を守るために、「年収の3分の1を超える貸付の原則禁止」を定めています。
- 例外貸付
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総量規制の基準を超えた借入が可能となる、顧客の利益の保護に支障を生じない貸付のことです。返済能力が認められる場合や緊急性が高い場合などに、例外的に総量規制を超えた借入が認められる場合があります。おまとめローンなどが該当します。
返済管理がしやすくなる
複数社からの借入をひとつにまとめることで、返済管理がしやすくなるメリットもあります。
複数社から借入がある場合、それぞれ返済期日や返済額が異なります。返済先が多い分、返済を忘れてしまうことがあるかもしれません。
そういったリスクをなくすためにも、おまとめローンは効果的です。
おまとめローンの3つのデメリット
おまとめローンは、返済負担を減らしたい場合に有効な選択肢のひとつですが、必ずしもまとめたほうがよいとは限りません。おまとめローンを利用するデメリットは以下のとおりです。
おまとめローンのデメリット
- 追加の借入ができない
- 毎月の返済額を減らしすぎると総返済額が増える
- 審査に通らない可能性がある
追加の借入ができない
おまとめローンは一度借入をすると、追加の借入は原則としてできません。
通常のカードローンやクレジットカードのキャッシングは、契約している状態であれば利用限度額内で借入と返済を何度も繰り返すことができます。そのため、「必要なときに必要な分だけ借入をする」といったことが可能です。
しかし、おまとめローンは返済専用の商品であり、借りたあとは返済のみをおこないます。
毎月の返済額を減らし過ぎると総返済額が増える
おまとめローンを利用すると、返済計画の立て直しが可能です。そのため、毎月の返済額をこれまでよりも抑えられる可能性があります。
しかし、毎月の返済額ばかりに注目して「少なければ少ないほどよい」と考えていると、返済期間が長期化して利息金額が多くなり、結果として総返済額が増える可能性があります。そのため、無理のない範囲で積極的に返済ができるように調整してください。
審査に通らない可能性がある
おまとめローンを利用するにあたっては、申込時に必ず審査がおこなわれます。
また、おまとめローンは複数社の借入をまとめるため、借入金額が高額になりがちです。そのため、より厳正な審査が実施される関係で、通過できない方も一定数います。
おまとめローンの審査で判断基準となる項目
おまとめローンの審査基準も、ほかのローンと同様に公開されていません。
ただし、複数の借入をまとめる「おまとめローン」は商品の性質上、借入金額が大きくなりやすく、より厳正に審査が実施される傾向があります。
おまとめローンの審査で判断基準となる項目は、以下のとおりです。

返済能力の有無
おまとめローンの審査では、以下のような情報から、借りたお金を期日内に返済できるかどうかが総合的に判断されます。
返済能力の有無を判断する情報の例
- 勤務先情報
- 住居情報
- 収入状況
- 家族状況
- 他社借入状況
他社借入状況も、返済能力を判断するための項目のひとつです。おまとめローンは総量規制の対象外ですが、金融機関は返済能力の範囲で融資をおこなうため、年収に対して借入が多すぎると、審査に通過できない可能性が高まるでしょう。
信用情報の履歴
おまとめローンの審査では、信用情報が確認されます。
- 信用情報
-
クレジットカードやローンの申込、利用状況等に関する情報を指します。金融機関や信用情報機関によって管理され、貸付審査や信用評価に利用されます。
信用情報に異動情報が登録されていると、信用力が低いとみなされて審査に通ることが難しくなります。
- 異動情報
-
ローン商品や分割払いの返済に対して、長期間の滞納または、債務整理や破産してしまった状態のことです。信用情報機関にネガティブな情報として一定期間登録されます。この情報のことを異動という場合もあります。
また、現時点で契約中のローンを滞納している場合、審査通過は難しくなるため、滞納を解消してから申込をしましょう。
おまとめローンを利用する際の流れ
おまとめローンで借入をまとめる際の一般的な流れは、以下のとおりです。
- おまとめローンに申込する
- 審査が実施される
- 融資を受けて契約中の借入を返済する
金融機関によって異なりますが、WEBや自動契約機などからおまとめローンに申込します。審査の通過後、契約手続きへと進みましょう。
契約までWEB上で手続きできるおまとめローンなら、よりスムーズな借入が可能です。契約後、融資を受ける方法には大きく以下の2つがあり、金融機関によって異なります。
おまとめローンで融資を受ける方法
- 口座に借入金が振り込まれ、ご自身で契約中の借入を返済する
- 金融機関が直接借入先に振り込んでくれる
実際の流れは、各金融機関のホームページなどで確認しましょう。
おまとめローンの必要書類
おまとめローンの必要書類は、一般的に本人確認書類と収入証明書類の2種類です。
SMBCモビットの場合、主に以下の書類がご利用いただけます。
本人確認書類の例(※1) | ・運転免許証 ・マイナンバーカード |
収入証明書類の例 | 次の収入証明書類の中から、直近に発行されているものいずれか1点 ・源泉徴収票の写し ・税額通知書の写し ・所得証明書の写し ・確定申告書の写し ・給与明細書の写し(※2) |
(※1)運転免許証をお持ちであれば運転免許証をご提出ください。
(※2)給与明細書の場合は、直近の給与明細書2か月分。賞与支給のある方は、年間の賞与額(夏・冬、各々)が確認できる賞与明細書も必要となります。
本人確認書類と現住所が異なる場合など、追加で書類が必要なケースもあるため、詳しくは金融機関にご確認ください。
おまとめローンの選び方
おまとめローンで借入をまとめたからといって、必ずしも返済の負担が軽くなるとは限りません。返済の負担を軽減するためには、おまとめローンの選び方も重要です。
おまとめローンを選ぶ際は、主に以下の点に着目しましょう。
おまとめローンを選ぶ際のポイント
- 金利や毎月の返済額がどう変わるか
- 現在の借入がおまとめローンの対象になっているか
- 返済しやすいか
金利や毎月の返済額がどう変わるか
おまとめローンは、主に金利を下げて利息の負担を軽減したい、または毎月の返済額を見直したい場合に検討できるローン商品です。
おまとめローンを契約することによって金利や毎月の返済額がどれだけ下がるか、下がることによって利息額がどう変わるかを返済シミュレーションで試算し、無理のない返済計画であることを確かめたうえで契約しましょう。
現在の借入がおまとめローンの対象になっているか
まとめられる借入の種類は、金融機関によって異なります。
たとえば、カードローンとクレジットカードのキャッシング枠がおまとめローンの対象となっている場合、リボ払い(クレジットカードのショッピング枠)はまとめられません。
おまとめローンを選ぶ際は、契約中の借入が対象であるかどうかを確認しましょう。
返済しやすいか
返済のしやすさも重要な項目のひとつです。具体的には、以下のようなポイントに着目して選ぶとよいでしょう。
着目したいポイント
- アプリやWEBで借入残高や利息額などを確認できるか
- ご自身に合った返済方法を選べるか
- 自宅の近くのATMが利用できるか
- 手数料無料の返済方法があるか
返済の利便性が高ければ、計画的な返済がしやすく、返済遅れの防止や早期完済につながります。
おまとめローンに関するよくある質問
Q.おまとめローンと借り換えは何が違いますか?
A.1社にまとめるか、借入先を変更するかの違いがあります。
おまとめローンは複数社の債務を1社にまとめる金融商品です。一方、借り換えは現在利用中の借入先から別の借入先に変更することを指します。
たとえば、住宅ローンを利用している方が、今よりも低い金利の住宅ローンに借り換えをするといった状況を「ローンの借り換え」と言います。
Q.おまとめローンを利用して完済した他のローンはすべて解約しなければいけませんか?
A.一般的に、もともとの借入は完済と解約をしなければなりません。
おまとめローンの対象となる債務は、すべて完済をしなければいけません。金融機関によっては、完済証明書や解約証明書の提出を求められる場合があります。
Q.審査に通りやすいおまとめローンはありますか?
A.審査の基準は非公開のため分かりません。
金融機関でそれぞれ審査基準が定められており、その審査基準は非公開です。そのため、金融機関ごとでおまとめローンの審査に通りやすいかどうかを判断することはできないのが実情です。
Q.消費者金融と銀行のおまとめローンの違いはありますか?
A.消費者金融のおまとめローンは、銀行と比べて審査が早い傾向があります。
銀行のおまとめローンは、休日を挟むと審査に時間がかかる場合や、契約までに口座開設の手続きが必要な場合があります。なるべく早く融資を受けたい方は、消費者金融のおまとめローンをご検討ください。
ただし、消費者金融のおまとめローンは銀行と比べて上限金利が高めに設定されている傾向があります。
おまとめローンの利用はSMBCモビットをご検討ください
おまとめローンとは、複数ある債務をひとつにまとめる金融商品です。おまとめローンを利用することによって、金利や毎月の返済額が下がる効果が期待できます。また、債務がまとまり、返済計画を立てやすくなる点もメリットです。
「複数の借金をひとつにまとめたい」「返済管理が大変」などと感じている方は、SMBCモビットのおまとめローンをご検討ください。
最大800万円まで借入が可能であり、消費者金融のカードローンやクレジットカードのキャッシング枠をまとめられます。毎月の返済額も軽減できる可能性があるため、まずはご相談ください。
監修者コメント
荒井 美亜
賃金業務取扱主任者 みんなのモビット担当
おまとめローンを活用すれば、返済日も1日にまとめられるので支払い忘れを防ぎやすくなります。また、借入先をまとめることで適用金利も下がる可能性があるので、返済に集中したい方はおまとめローンを有効に活用していきましょう。