クレジットカードでお金を借りる方法は？ 利用する際の注意点も紹介

クレジットカードに付帯されている「キャッシング」機能を利用すれば、ATMからの引き出しや銀行口座への振込でお金を借りることが可能です。

キャッシングを利用すると、借入額と借入期間に応じて利息がかかるので、計画的に返済することが大切です。

この記事では、クレジットカードでお金を借りるまでの流れや、メリット・デメリットを解説します。

キャッシングとはお金を借りることの総称

クレジットカードでお金を借りることを、一般的にキャッシングと呼びます。

クレジットカードには「キャッシング機能」以外にも、カード決済で買い物をする「ショッピング機能」があります。それぞれの機能の違いを理解して、クレジットカードでお金を借りる方法を確認しましょう。

ここでは、キャッシング機能の概要と、ショッピング機能との違いについて解説します。

キャッシング機能の概要

クレジットカードは買い物の決済手段として利用できる他に、キャッシングにより現金を借りるサービスもあります。キャッシング機能を使うことで、ATMでの現金引き出しや指定口座への振込という方法で、融資を受けることができます。

早ければ即日で借りられるため、急に現金が必要になったときに役立つでしょう。

しかし、キャッシングしたお金には利息がかかるため、借りすぎると返済時に苦労するリスクがあります。

ショッピング機能との違い

クレジットカードにおけるショッピング枠とは、実店舗やオンラインショップなどの事業者から商品を購入できる金額の範囲のことです。

ショッピング枠では現金の借入はできません。ネット上には「ショッピング枠を現金化する方法」のノウハウが出回っていますが、利用規約で禁止事項として定められている可能性が高いです。

現金が追加で必要な方は、キャッシング機能を利用しましょう。

クレジットカードでお金を借りるメリット

キャッシング機能について理解しておけば、いざお金が必要になったときに解決できる可能性があります。

最短即日でお金を借りられる

クレジットカードにあらかじめキャッシング枠を設定しておけば、必要になったタイミングですぐに借入ができます。基本的に最短即日での借入が可能です。

借入する際は、クレジットカードの会員向け専用ページもしくはATMを利用します。カード会社によってはコンビニATMでもお金を引き出せるため、緊急時にもすぐ対応することができます。

利用限度額の範囲内なら何度でも借入ができる

クレジットカードはキャッシング枠の範囲内であれば、何度でも利用できます。

たとえば、同じく現金を借りるフリーローンの場合、追加で借入するためには新たに審査および契約手続きを済ませなければなりません。

クレジットカードのキャッシング機能は、借入回数に制限がないことから、柔軟な使い方が可能となります。

用途制限がない

ローンの種類によっては借りたお金の用途が制限されており、違反が発覚すると一括返済を求められることもあります。

その点でクレジットカードのキャッシングは基本的に用途の制限がないため、借りたお金を柔軟に使える点もメリットのひとつです。

「生活費に充てたいけど、結婚式のご祝儀に使うかもしれない…」など、使い道を確定するのが難しい場合には、とくに役立つでしょう。

担保や保証人が不要

ローンの種類によっては担保や保証人を求められる場合がありますが、クレジットカードのキャッシングの場合は原則不要で利用できます。とくに保証人が必要な場合、対応してくれる方を見つけなければならないため、借りるまでに時間を要してしまいます。

また、担保や保証人を立てることに抵抗がある方も決して少なくないでしょう。担保や保証人が不要だと、人を探す時間や説明する時間が必要ないため、早くお金を借りることにつながります。

海外で現地通貨を用意できる

海外へ行く方にとっては、現地通貨をキャッシングで用意できることも大きなメリットと言えるでしょう。

現地通貨を用意する際は基本的に、空港や銀行にある両替所を利用します。しかし、手持ちの現地通貨がなくなったときにキャッシングを利用すれば、すぐにお金を確保できます。

利用方法は、現地のATMにクレジットカードを挿入し、操作するだけです。

なお、海外でのキャッシングも国内で利用する場合と同様に、利息が発生する点は理解しておきましょう。また、1回当たり110円〜220円程度の手数料が別途発生する場合があるので、計画的に利用することが大切です。

クレジットカードでお金を借りるときの注意点

キャッシングは非常に便利なサービスですが、無計画に利用するとかえって資金繰りが困難になったり、クレジットカードが使いにくくなったりします。そのため、慎重に利用することが大切です。

利息が発生する

キャッシングを利用すると、年18.0%程度の利息が発生します。利息は基本的に以下の計算式で決まります。

借入期間が長期に渡るほど利息が膨らむため、できるだけ早めに返済しましょう。

たとえばSMBCモビットの返済シミュレーションで計算すると、30万円を年18.0%で借りた場合に発生する利息は以下のようになります。

返済期間	毎月の返済額	返済総額
6カ月	52,657円	315,942円
12カ月	27,503円	330,036円
24カ月	14,977円	359,448円

こちらの数値は参考値となりますが、6カ月と24カ月では43,506円ほど支払う利息が変わります。返済負担をできるだけ軽減するために、キャッシングでお金を借りたら早めの返済に努めましょう。

総量規制の対象である

クレジットカードのキャッシングは総量規制により、年収の3分の1を超える金額の借入ができないと定められています。

仮にキャッシングを利用している方が総量規制対象の借入サービスに申込をすると、借入できる金額は少なくなります。また、既に総量規制の上限に近い金額を借りている場合、審査に通るのは難しくなります。

ショッピング枠が少なくなる可能性がある

クレジットカードの限度額は、キャッシング枠とショッピング枠の合算となるケースが多いため、キャッシングを利用した分だけショッピング枠が少なくなります。

キャッシングを利用する際は、クレジットカードでの買い物に支障をきたさないか確認することが大切です。

クレジットカードでキャッシングして返済するまでの流れ

キャッシングでお金を借りたいと思った場合でも、どういった手順が必要かわからない方もいるかもしれません。キャッシングを適切に利用するために、あらかじめお金を借りてから返済するまでの流れを理解することが大切です。

キャッシングでお金を借りてから返済するまでの流れは、以下のとおりです。

利用申請はクレジットカードの会員向け専用ページ、もしくはATMの操作よりおこないます。

ATMの操作であれば、その場で現金を引き出せます。ただし、提携ATMでないと操作できないため、あらかじめ提携しているかを確認しておきましょう。

クレジットカードによっては振込で借入できる場合もあるので、自分に合った方法を選んでください。また、返済方法や返済日はクレジットカードによって異なるため、利用前に公式サイト等で必ず確認してください。

クレジットカードでお金を借りられない理由

キャッシングを利用しようと思っても、お金を借りられないというケースは少なくありません。キャッシングを利用できない方は、以下の4点を確認してみてください。

キャッシング枠を設定していない

キャッシング枠はクレジットカード利用者の中でも、希望者にのみ付帯されるサービスです。そのため、まずはキャッシング枠の利用申請をしましょう。

基本的にキャッシング枠の利用申請はクレジットカード発行時におこないますが、後からつけることもできます。なお、キャッシングを利用するためには審査が必要です。

また、クレジットカードの中にはそもそもキャッシングサービスを提供していないカードもあるため、申込前に確認しておきましょう。

総量規制もしくはキャッシング枠を超過している

キャッシングを利用できない方は、総量規制もしくはキャッシング枠を超過していないことも確認してみてください。いずれかが超過していると、利用できません。

クレジットカードのキャッシングだけでなく、カードローンなども総量規制の対象となるため、日頃から借入額を確認しておきましょう。

クレジットカードが利用停止となっている

クレジットカードが利用停止となっている場合も、キャッシングを利用できません。

キャッシングはクレジットカードが提供しているサービスの一部です。そのため、クレジットカードが利用停止されてしまうと、連動してキャッシングも利用できなくなってしまいます。

なお、クレジットカードが利用停止となったとしても、キャッシングの返済義務は引き続き生じます。期日に従って、必ず返済しましょう。

ATMが非対応である

ATM操作でキャッシングを利用しようとしている方は、そのATMが非対応の場合は利用できません。キャッシングを利用できるATMは主に、自社ATMおよび提携ATMです。

キャッシングの利用が可能なATMについては、クレジットカードの公式ホームページに記載されています。

クレジットカードのキャッシング以外でお金を工面する方法

クレジットカードのキャッシングは便利ですが、お金を借りる方法は他にもあります。方法によってメリットやデメリットが異なるので、自分に合った方法がないか確認してください。

フリーローン

用途制限のないお金を借りる方法として、フリーローンも選択肢のひとつです。

カードローンとの大きな違いは、契約してから借入ができるのは一度限りであることです。追加で借入する場合は、新たに契約を締結しなければなりません。

キャッシングやカードローンのように複数回の利用はできないものの、金利が少し低めに設定されるケースが多いです。

追加での借入ができないからこそ、使い過ぎてしまう心配もないので、お金の管理が心配な方にとっても適しているサービスと言えます。

カードローン

個人向け融資サービスであるカードローンは用途制限がないため、利便性の高い方法になります。キャッシング同様に、利用可能枠の範囲内であれば何度でも借入が可能です。

また、カードローンはクレジットカードとは別サービスであるため、ショッピング枠を圧迫することなく利用できます。実際にSMBCグループを例に取ると、SMBCモビットのカードローンでの借入額が、三井住友カードが発行するクレジットカードのショッピング利用枠に影響を及ぼすことはありません。

上限金利は年15.0〜18.0%程度と、クレジットカードのキャッシングと同等もしくはやや低めな傾向にあります。ただし、カードローンの中でも消費者金融系であれば総量規制の対象になるため、年収の3分の1を超える借入はできない点に注意が必要です。

SMBCモビットは最短15分で融資が可能

SMBCモビットのカードローンは、申込してから最短15分での融資が可能なため、申込した当日にお金を借りることが可能です。提携ATMや銀行口座振込などの方法で利用できます。

また、原則電話連絡による在籍確認もおこないません。（※）すぐにでもお金が必要な方は、ぜひSMBCモビットをご利用ください。

※状況によってはご希望に沿えない場合があります

よくある質問

Q.キャッシング枠の利用限度額はどこで確認すればいいですか？

A.一般的にクレジットカードの会員向け専用ページより確認が可能です。

キャッシング枠がショッピング枠と連動している仕様上、両方の枠を確認しておかないと、キャッシングの利用に支障をきたす可能性があります。

Q.キャッシング枠は増額できますか？

A.増額申請の審査に通過すれば可能です。

ただし、新たに審査を受ける必要があるため、必ず増額できるわけではありません。実際にキャッシングをすでに利用している方でも、増額申請の審査に通過できないケースも十分に考えられます。

これまでの借入金を滞りなく返済しており、かつ総量規制に抵触していないのであれば、通過できる可能性は十分にあります。なお、増額する金額によっては収入証明書類の提出を求められるので、審査をスムーズに進めるためにあらかじめ用意しておきましょう。

Q.一括返済はできますか？やり方を教えてください

A.指定された返済方法に則って進めれば可能です。

一括返済の手続きはATMもしくは会員向け専用ページから操作して進めます。操作方法はカード会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

ただし、一括返済した結果、手元のお金がなくなって資金繰りが悪化する事態になってしまうことも考えられます。一括返済をする際は、返済後も問題なく過ごせることを想定したうえでおこないましょう。

キャッシングは利息が発生するため計画的に利用しましょう

クレジットカードでお金を借りるのであれば、キャッシングを利用することになります。キャッシングは利用用途が決められておらず、また即日での借入ができるため、いざお金に困ったときに役立ちます。

しかし、キャッシングを利用するとクレジットカードのショッピング枠を圧迫する点は、注意が必要です。いざというときに、クレジットカードで買い物ができないという事態に陥りかねません。

カードローンであればクレジットカードの利用可能枠に影響を及ぼすことがないため、安心して利用できます。カードローン選びに迷ったときは、審査時間の早いSMBCモビットをご検討ください。